どうもこんにちは。
てらこです。
今日はフランス語を勉強していたら、物心を付け直す目にあった話です。
よく聞くかもしれません。言語を勉強していると「今幼稚園児レベルの語学力」とか。
確かにその通りで、フランス語の学習を通して私は今、人生を2週目しています。
世界の見え方が変わる
最近痛感することは、言語を勉強すると、世界の見え方を変えることになるということ。
いくつか最近あったことについて書きたいと思います。
事例1
最近、お仕事の一つとして日本語をフランス人に教えています。
私がフランス語勉強している時、例え全ての語彙の意味がわかっていようと、質問の意図が理解できないことがあります。そして、教えている時もフランス人に同じことが起こっています。
例えば、先日「〜方」(電車の乗り方、など)を日本語の授業で扱いました。
私は「Comment on prend le train / How to take a train」と説明したんですね。
私は、「駅に行って、切符を買って、改札を通って、ホームへ行って、電車に乗る」といったプロセスを想像して、フランス人生徒たちに聞きました。
でも生徒さんたちは「???」と言った感じ。
理由を聞いてみると、「ただ電車に乗るだけじゃないの?」と。
そこで説明すると、「ああ!プロセスも含むんだね!」と。
日本語とフランス語は、本当に直訳ができない組み合わせだなと痛感しました。
事例2
私がフランス語を勉強している時、「car」の表すものを答えなさい、という質問が長文読解中に出現しました。「car」は日本語では「なぜなら」みたいな意味です。
私は文中の「car」の次に書かれているフレーズを抽出しました。
そうしたら先生が
「違う!ただcause(原因)とconséquence(結果)を表すと言えばいいのよ!」と。
この間違いが全日本人に起こるのかわかりませんが、スペイン語圏の子達は普通に正解していたので、言語の遠さも一因としてあると思います。
質問の意味を直訳しても、理解できないの、悔しすぎる。。。
事例3
そのほか、語彙枠組みの違いにもかなり頭を悩ませています。
例えば、、、、
「difficulté」について。単純に日本人が英語を学ぶように考えると「難しさ」ってなると思います。
確かにそういう意味もありますが、「障害」みたいな意味でも使うんですよね。
例文を出すと、
J’ai surmonté les difficultés. (私は障害を克服した。)
一つの単語に複数の意味があるのは当たり前のことではありますが、日本人は障害があることを難しさって使わないし、障害を克服したっていうのを難しさを克服した、とか言わないじゃないですか。
人々が見ている、一つ一つの事象が違うんだなって痛感しました。
そのほかにも、
フランス語がうまく使えない時、
「J’arrive pas!」って言います。
「arriver」は英語で言う、「arrive」で、pasをつけて否定表現になります。
日本語的に考えたら到着するとか言う意味ですし、実際そう言う意味でも使うのですが、うまく理解して使えないことにも使うんですよ。
日本人的感覚からしたら意味わかんないですよね。私は意味わかんなかったです。
こう言う違いを面白いと思いながら、一つ一つ乗り越えて入っているものの、やっぱり他の国籍の人、特にラテン語ベースの言語を母語に持つ人よりも、ワンテンポ理解が遅い感じがします。
そしてそう言う感覚は、外国人に教えている先生ですら、理解してもらえないことがあり、辛い時があります。
それで、あなたのフランス語はまだまだねって態度をされて傷つくことも。
そんな思いをするたびに、私が日本語を教える時は、わからないことを理解しよう。
そう固く思う日々です。
だから結局、物心を付け直している
物心って何かを調べると、
世の中について理解する心。幼い時分を「物心がつく」などと言う際に用いられる。
だそう。(出典:Weblio)
い、い、今まさに私がしていることだーーー!と思いました。
今まで見えていた世界の見方から変えて、フランス語という言語体系で、世の中について理解しなおしています。
世の中の事象に名前がついていることを知る。この感情にはこういう名前がついていると言うことを知る。
もはや人生2週目ですわ。
言語を学ぶことは文化を学ぶこと、とは頭ではわかっていましたが、文化どころか、大人になってから物心をもう一度付け直すことになるとは思っていませんでした。涙
Petit à petit, l’oiseau fait son nid.
日本語を教えていた時、同じく日本語が難しすぎて絶望気味のフランス人がいたので、「千里の道も一歩からだよ」って教えたんです。
そしたらフランス語にもそんな言葉があるって教えてもらいました。
それがこちら。
Petit à petit, l’oiseau fait son nid.
直訳すると、「少しずつ、鳥は彼らの巣を作る。」となります。
なるほど〜
日本語を教えなきゃいけないのに、教わってばっかりだなあw
絶望の中でも、ことわざは似てるんだなってほんの少しの光が見えた瞬間でした。
物心を付け直して、ちゃんと成長すると、、、いいな、、、泣
ではまた。
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